第17章 どうしようもないけど可愛い弟達 十四松 トド松
「えー、でもちゃんとした下着って高いじゃん。なんかそのお金で課金して漫画買ってゲーム買えるとか思うと勿体ないというか」
「目を、さませーーーーーーーーー!」
隣から軽くチョップを浴びせられる。
「痛ったー・・・痛くないけどトッティの愛が痛い!心抉られるっ」
受けたチョップの場所を押えて訴えるがトド松は立ち上がり、ナス子を決意の表情で見下ろす。
「行こう、ナス子」
「え、え、ボクらはどうするの?!」
「ぼくらはその辺で待ってるしかないから、とりあえずモールに行って外のベンチにでも座ってようよ」
「うーん」
それはそれで暇そうだと考えた十四松はいつものように口に手を当てる。
「ナス子の可愛くてセクシーな下着、見たくないの?」
「・・・ハッ!見たいっ、女の子の下着っ」
「ぼくらならマネキン相手でも楽しめるからっ、むしろナス子よりもマネキン見て楽しめばいいんだよっ」
二人が意気投合しはじめるととても面倒そうなナス子がやっと決意を決める。
「お前ら!マネキンマネキン言いやがってー!!私だって可愛いのやセクシーな下着つけたらものっすごいんだからっ、脱いだたらものっすごいんだからなぁああぁあ」
「あぁ・・・腹がね」
「腹がねぇ」
二人の残念そうな顔がナス子の腹に向けられる。
そんな二人に頭上からゲンコツを浴びせコブを作らせると会計を済ませ外に出た。
目指すは超絶お洒落、マトモな人たちが集まるモールである。