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【おそ松さん】松野家と年上幼馴染(R18)

第16章 ヤケクソ療法? カラ松 チョロ松 ※多少シリアスが含まれます


 
 ミケ子が大きく欠伸をし、伸びをしてその場をくるくるとし寝直す。
 なんて可愛いんだ・・・見ているだけで癒される。
 むしろ猫になりたい。
 ナス子はそんなことを思っていた。

 同じコタツに座る二人の男からはドス黒いオーラが溢れ出ている。

「いやぁ馬鹿だ馬鹿だとは思ってたけど、ここまで馬鹿とはね」

「救いようがないとはこのことだ。やはり馬鹿は一度死なないと直らないようだな」

「アイツの場合それでも直らなそうだけどね」

「フッ・・・今日はよく意見が合うなブラザー」

 どうにも居心地が悪く、ナス子はマグカップを両手で弄くり黙っている。
 二人がナス子のほうへと視線を移すと、ぎくりと身体を強張らせてそろりと視線を合わせる。

「な、なに?」

「結局さ、ナス子はクソ長男のことどう思ってるの?今」

「今?って?」

「恋愛感情がないことはわかったけど、他に何か思うところがあるから、様子がおかしかったんでしょ?」

「あ~そういうことか。ま、まぁね、うん・・・でも自意識過剰なだけかも」

「言って」

 返事はYESしか認めないというこの圧力に抗う術を、ナス子は持たない。
 まして2対1である。

「お・・・おそ松のほうが・・・私のことを、その、女として見てるのかなって・・・思っちゃって・・・何だかそれが不安というか~なんというか~・・・」

「ああ、なるほど・・・そういうことか」

 二人は過去の例の出来事を思い出し、おそ松が自分に対して『男』を出してきたことにナス子は少し不安になったのだと悟る。

 そして、ここに至ってチョロ松がとんでもないことを言い出す。

「じゃあさ、僕らともしてみる?」

「は?何を?」

「だから、キス」

 今日のチョロ松は真顔が光る。
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