第108章 最終回【逆ハー】ネヴァーエンディングストーリー
食事が終わった六人は持っていたお金を集め、ナス子の好物をそれぞれに購入すると、部屋にナス子を呼び小さなパーティを開いている。
「よくわからないけど、今日皆の様子がおかしかったのはこの為?」
納得出来ない顔をしたナス子が真ん中に置かれる自分の好物を見ているがまだ手を出そうとはしない。
「たまにはなんでもない日でもパーーーーってやりたくない!?」
おそ松が笑うと、弟達も一筋汗を垂らしながらも笑う。
何かが変だと言う違和感はまだ解けてはいないが、特にナス子側に損はなさそうで安心した。
「でもこれ全部私の好きな物ばっかじゃない?皆が好きなのっていうかは、私のパーティみたいな」
「え、え?!そそそ、そう、かなぁ?!」
「目が泳いでるぞチョロまぁ~~つ(小声)」
「だって、ナス子姉って最近……いつも疲れてるでしょ!!だから元気出してもらおうって思ってさ」
「姉さん姉さん、このデカホームランバット食っていっすか?いっすか?」
疑ってかかっていたが、何もしようとはしないし、借金をする様子もない六つ子を見て笑顔を向ける。
「皆子供みたいだよね、目をキラキラさせてー!!」
「「「「「「「?!」」」」」」
「いやね、親友がおめでたでして……最近外にいると赤ちゃんが目についちゃったりするんだよねぇ!可愛いよねぇ、子供っ」
てへっと笑うナス子が頭の後ろをかくと、ナス子の言葉により放心状態になっていた六つ子が戻ってくる。
「にんし……妊娠って……心ちゃん?!」
「そうだよチョロ松、他に誰もいないでしょー」
「もしかして、この安全祈願のお守りは」
トド松がまさかと慌てて取り出したお守りが目に入ると、あっと言う表情に代わり安心してお守りを手の中に受け取る。