第16章 ヤケクソ療法? カラ松 チョロ松 ※多少シリアスが含まれます
「ど、どうって・・・すぐ怒ったよ、思いっきり蹴り飛ばしちゃったし」
「ということは、嫌だったんだな?」
「え?う、う~~ん・・・・・・・・・・い、嫌・・・・だった、の、かな・・・?」
「よし」
カラ松は短くそう言うと、スクリと立ち上がり玄関に向かって歩き出す。
急な行動に、ナス子とチョロ松は慌ててカラ松を止める。
「ちょちょちょ、どこ行くんだよカラ松!待てって!急にどうした!」
カラ松の正面に回りこみ、チョロ松が進行方向を塞ぐ。
ナス子もカラ松の腕を掴んで制止する。
「無理やりナス子が嫌がることを、おそ松がしたってことだろ?いくら相手がナス子といえど、男として許せることじゃない。殴ってくる」
一見落ち着いているように見えるが、かえって怖い。
ふざけても痛くもないカラ松は、何を考えているか逆にわかりにくくて始末が悪いとナス子もチョロ松もよく知っている。
多分、というか、これは確実に怒っている。