第107章 【アンケート感謝:チョロ松ルート】彼と私のXXX
「ってことでナス子〜、せっかくだよ? お約束の入れ替わりネタが成功したんだよ? やりたいことあるでしょ? よく考えて? いーっぱいあるはずだろぉ?」
そう言われて、ふむ、と考えてみる。
やりたいこと……チョロ松の身体でやりたいことか……。
「……え、別に特に思い浮かばないんですけど」
「そんなわけないってぇ、絶対あるって! あっ、じゃあさ、チョロ松って狭い枠組みで考えるんじゃなくて、男になったらやってみたいことって考えたら、そしたら絶対あるはずだよね!」
なるほど。
確かに、私とチョロ松じゃ性別が違う。
性別はこの世に二種類しかなく、世界規模の概念で考えても男か女に必ず分かれているはずだ。
稀に両方の性を持つとか、両方の性を持たないとかいう人もいるらしいが、今そんなことまで考慮しても仕方がない。
いつでもそんなことを考えていたわけではないので、突然言われるとなかなか出てこないものだ。
「うーん……ボールを投げてみたいとか……重い物を持ってみたい、とかかな?」
「ブッブーーーー!」
「いやブッブーってなに!? 正解とかないでしょ?!」
「正解はあります! さぁ考えてー!」
希望であるはずなのにどうしてそれに正解とか不正解があるのか。
1+1=2 みたいに言い切れるものではないと思うのだけど?
それでも、そう言われたら少なくともおそ松の中での正解は明確にあるということだ。それを当てたくなるというのは人の性というもの。