第107章 【アンケート感謝:チョロ松ルート】彼と私のXXX
「無理ぃ……いっそ床になりたい。床になってただただミケ子の肉球の感触を感じるだけの物体になりたい……」
そう言った私をチョロ松が起き上がらせようと私の手を引っ張るが、いつも軽々起される私の身体は男性で、その重みと抵抗でチョロ松も一緒に倒れてしまった。
「あ~いくら馬鹿力でも無理やり起すのは無理か」
「馬鹿力は余計だからね?!」
ていうか何?本気で何が起こってるかわからない。
最近はデカパン系の怪しい薬にも物凄く注意していた訳で、予想するにその手のものではない。
と、すると私達は何かの原因かましてやこのなんでもアリな世界観だから入れ替わったという事か?
一応ね、床に伏していても仕方ないので起き上って胡坐をかいて首を捻らせる。
一方のチョロ松も同じような事を考えていたのだろう。
動作がシンクロしている。
「まぁ、まず落ち着こう。話はそこからね」
そういうチョロ松もとても落ち着いているようには見えないけど。なんかメッチャ汗かいてるし小刻みにカタカタしてるし。
「落ち着くったって……どうしよう…本当にどうしてこんなことに」
「どうしてこうなったかを考えたって仕方ないよ……とりあえずさ、どうしてこうなったかじゃなくて、どうしたら元に戻れるかを考えることにしない?」
「……うん……そう、だね」
そうして、どのくらい経ったんだろう。
あーでもない、こーでもない、じゃあこうしたらどうだろう、なんてことを何度も何度も繰り返した。
頭をぶつけ合ってみたり、天井からタライを落としてみたり、波の荒れる海に断崖絶壁から飛び降りてみたり、奇跡の花を求めてみたり、思いつく限りのことをやってみたけど……。
「駄目だね……」
「うん……さすがにもう……何も思いつかないよ……」
精魂尽き果てた。
いつの間にやら窓の外は暗くなってて、それに気がつくとこんな状況なのにちゃんとお腹は空いてしまう。