第105章 【微エロ】【逆ハールート】なんでもない日常
そして始まる気を遣っていこうキャンペーン。おそ松だけは最後までブツクサ文句を言っていたがそこは民主主義の国らしく多数決で自分以外の全員に押されてはさすがに勝てない。
「と言ってもさぁ、別にこれといって特別意識しなくてもいいよね。フツーにしてればいいわけでしょ? 私なんか普段から人に気を遣う性格なもんだから常にキャンペーン発動してるようなもんだしー」
そう言いながら今使った醤油差しをちゃんと元の場所に戻すナス子。
「そう、普通はそうだよね……普通はね。でもウチのクソ長男様はね、今のお前みたいに使った調味料を元の場所に戻さないんだよね、使ったら使ったところに置くんだよ」
「えーおそ松それはないわぁ、もうちょっと気をつかわないと」
「今俺何もしてないのに以前のことで刺しに来るのヤメテ!?」
こういう時こそ普段の行いが物を言う。もちろんおそ松だけでなく他の松にも至らない所は多々あるが、おそ松が一番目につくというだけだ。それは今も変わらないし、ナス子も納得である。
このままではまた集中砲火されるのを感じ取ったおそ松はさっさとご飯を平らげ、その場を離れようとするが、そこで早速、
「おそ松、食べ終わったのなら自分の分の食器は自分で下げた方がいいんじゃないか」
「んぐっ……! 今やろうと思ってたとこだし! わかってたし!」
ガチャガチャと乱暴に食器を重ねて台所の流しへと持っていくおそ松の背中を見ながら、思わず口がにやけずにはいられないナス子たち。
「いやー、いいねぇこのキャンペーン。毎日とは言わないけどせめて5のつく日とか6のつく日にやったらいいのにぃ」