第105章 【微エロ】【逆ハールート】なんでもない日常
「コロッケんま~い!! 姉さん姉さん、おかわりはある?」
「うむ、我ながら美味しく出来た~! お代わりもいっぱいあるから食べてねっ」
「ぃやったあああぁあぁ、いっぱい食べるぞー!!」
「あ、十四松! そんなに一気に詰め込んで、喉に詰まっちゃうよ、もう」
「…………ナス子の料理さ、成長してきたよね」
皆の箸が進む中で、もそもそと食事をする一松がしっかりゆっくりとご飯を飲み込んで褒めると、その一言でナス子の表情が一気に輝く。
「ほんと?!」
「そういやぁ、俺達休みの日はずっとナス子の作った飯食ってんだよねぇ。母さんは最近指示係が多いみたいだし」
「平日は母さんが作ってるけどね。まぁ、母さんの味にはまだまだ適わないけどマシになったんじゃない?」
「チョロ松、先程自分の事を優しいと言っていた男の台詞ではないと思うが」
「ほんとほんと! こんなにサクサクホクホクに作れたのに、文句言うならチョロ松のコロッケは一個でいいよね?」
真ん中に積まれた、コロッケを取り上げようとナス子が箸を伸ばすと、すぐにチョロ松が取られまいと自分の皿にうつす。
真ん中に置かれるおかずは一人2個と言うのがだいたい決まっているのが松野家ルール。
「た、食べないなんて言ってないだろ。それにマシって言ってるんだし褒めてるんだよ」
「チョロ松兄さん素直じゃないなぁ~」
「お前にこそ言われたくねぇよトド松!」
「こんなに美味しいご飯食べてるのにカリカリしてたら勿体ないよ、チョロ松兄さん♪」