第105章 【微エロ】【逆ハールート】なんでもない日常
「えーと、化粧水・美容液・乳液・クリーム・パック・化粧下地の役割か。これでいいかな、値段もSALEのおかげか前のより安いし」
「化粧品なんてどれ使っても同じじゃないの? その上から化粧すんだしさぁ。それより他のモン見に行こうぜぇ」
「お菓子見に行ってきていい?」
「俺はちょっとペット用品コーナー行ってくる」
十四松は菓子コーナーへと歩きだし、一松はのっそりとペット用品コーナーへと歩いて行ってしまう。
「まぁそうだよね、化粧品に興味なんてないか」
おそ松に至っては一人で何処かを回るよりは一緒に回りたいらしく、ナス子の腕を引っ張っている。小学生か。
「ナス子姉、チョロ松兄さんが持ってきたそれあんまりレビューよくないよ?新しいのが出てて、そっちの方がいいみたい。値段もそんなに変わらないよ」
「そうなの? じゃあ新しい方にしようかな、ありがとトド松」
「僕には両方同じ物にしか見えないんだけどね……」
トド松が持ってきた新商品とナス子が持つ商品をパッと見てもほとんど違いはわからないが、成分云々が違うのだろう。
しかし、興味のない人間にとってはどちらも同じようなものだ。
「さて、目的の物も選び終わったし……他の松共はまだ何か見てるのかな」
と、ナス子が顔を上げたところで、向こうの方から十四松と一松が戻ってくるのが見えた。
「ねーさーん! あのね、ボクね、どれにしようかすっごく迷って、迷って迷ってどうしても選びきれなかったから結局全部持ってきちゃった!」
「十四松、オヤツは300円まで」
「ええええ、凹み〜……」
両手に抱えきれないほどのお菓子を持ってきた十四松がナス子の言葉にショボくれる。
ショボくれると同時に抱えていたお菓子が腕からポロポロとこぼれ落ちてしまい、ナス子は仕方なくそれを拾ってカゴへと入れてやる。