第105章 【微エロ】【逆ハールート】なんでもない日常
「ナス子姉、落ち着いてよ。とんかつが食べたいなら今日の夕飯も母さんに言ってとんかつにしてもらえばいいでしょ?だからもうそんなゴリ……渋い顔ばっかしないでよ、可愛い顔が台無しだよ?」
スマホを弄りながらも様子を伺っていたトド松も、おそ松に助っ人すべく今朝からずっと機嫌の悪い彼女に可愛い動きをつけながらフォローを入れる。
「………今サラっとゴリラって言おうとしたよね、オールインドライモンスター」
「え、オールイン……何?」
「ふん、私の化粧品また使ったでしょ。カラ松と十四松から聞いたんだから」
「え」
更に目が細くなり唇を尖らせてしまうナス子はトド松を睨む。
睨まれたトド松は即座に十四松とカラ松を見るがその視線は汗を垂らした二人にすぐに外されてしまった。
「ぼ、ぼくだけじゃないよ?!カラ松兄さんだってたまに使ってるからね?この前なんて大量に塗ったくってるの見たしっ、寧ろ顔だけじゃなく身体全体に塗りたくってたからっ、あと十四松兄さんはどんな味がするんだろうとか言って食べてたし」
「あっ、とどまぁつ!それは言っちゃぁいけないヤツだ」
「トッティ?!」
「ふふん、ぼくを売ったのが悪かったねカラ松兄さん、十四松兄さん」
ナス子の化粧品を使っていた事には否定せず、更に共犯の人間まで暴露してしまう様はやはりドライモンスターと言える。
犯人には変わりない癖にまだ自分の方が可愛いモンだろうと開き直るトド松に、今度はカラ松と十四松がナス子の表情を余計に見られなくなってしまった。
「ほほぅ、トド松だけ使ってるにしてはやけに減りが早いと思ったけど……カラ松と十四松も共犯だったとはねぇ。あの場にいた癖にトド松にだけ罪を着せようとしていたと、んかつ」
「ねぇ、そのとんかつまだ続けるの?」
「チョロ松は黙ってて!トド松が保湿で使うのも、十四松が味見したいと思う気持ちもちょっとわかるジェル」
「わかるんだ」
黙っててと言われても突っ込むことを辞められない定めを持つ男チョロ松。