第105章 【微エロ】【逆ハールート】なんでもない日常
蹴りがいい所に入ってくれたのか、おそ松が廊下の奥まで吹っ飛んでくれたお陰で身動きが楽になった。
その隙に顔を洗い、タオルで拭くとやっと少し目覚めたような感覚になる。
「えーっと、スキンケアスキンケア……あ。昨日居間でメイクしたからあっちに置きっぱなしだったかな?」
もう、時間がないのに!!私のバカヤロー。
焦りから自分にまで悪態をつき居間に向かうと、思った通りスキンケア諸々や化粧グッズは居間に置きっぱなしだったようだ。
「ふぅ、えーと鏡………あれぇ? この前ライト付きの買ったハズなのに」
「ああ、これの事か?」
居間に入り、一人で楽しそうに鼻歌を歌いながら鏡を見ていたカラ松、そんな姿は日常茶飯事なので全く視界に入る事はなかったが、どうやらカラ松がライト付きの鏡を気に入った様子でジっと光に照らされている自分の顔をミラー越しに見ていた。
「……………カラ松、アンタ何時間見てたのよ。ちょっとライトの光が下がってる気がする、電池変えたばっかなのに!! もう、返してよーっ」
「そんなに長くは見ていない、ほんの3時間くらいだ。それにしても聞いてくれナス子。このライト付きミラーは素晴らしいな……勿論ライトがなくても俺の輝きが失われる事はないが、こう照らされるとまた別の輝きが生み出されると言うか……鏡の中の俺が語りかけてくる気がするんだ」
「へー」
「俺はライトアップされても、カッコいい……罪な男……だとな! はーっはっはっは。困ったミラーだぜぇ」
「ふーん」
奪い返した鏡の前に座り、早速化粧を開始する。
こんなのを相手していたら、仕事というより一日が終わってしまう。
「だぁっ、カラ松!! 何で私を膝に乗せるの、化粧の邪魔っ」
「いいじゃないか、昨日はあまりスキンシップが出来なかっただろう? 仕事前にSEXを強要している訳ではないしこれくらい許してくれよ」
「んもーーーっ、退けるのも面倒! じゃあ動かないでよ?」
「フフン、OKだ」