第104章 【逆ハー:卒業ルート】王道パターン、発動パートⅡ
━━━━━━━━━━……だったハズ。
だったハズである。
しかし、どうしてこうなった。
お前らの妄想、というか捏造の思い出に一欠けらもナス子と言う残念女の要素がないではないか。
それなら聞きたくなるのも当然だろう。
「……どこが好きかぁ? そりゃぁ……なぁ? カラ松」
「え?! あ、あぁ……そうだな。それはアレだな! そう、アレだともっ、チョロ松もそうだろう?!」
「は?! ま、まぁ……アレ、だよね? 一松もだろ」
「ぇ? そ、そうだね。アレって言うか大事だしアレ。十四松もでしょ?」
「アレだねぇ、トド松は?」
「そりゃ、そうでしょ。アレでしょ」
━━━━━━━━━━アレ……とは?
それにしてもまたお決まりリレーだ。
こういう時はいつも上から順に喋っている気がする。
まぁ、そこはおいておこう。
今更突っ込んだところで、これから先も変わる事はない気がする。
「すみません、真面目にわかんないんですが。アレとは?」
何かわからず首を傾げて六人の言葉を確認する。
「「「「「「ヤらせてくれるところ」」」」」」
しれっと同じ顔で、同じ口調でこんな事をハッキリ言ってしまうダメ長男~末弟。
ブチっと言う音がナス子の中から聞こえたその瞬間、久しぶりに降臨したゴリラ並みの力で彼らが座っていた布団を思い切りひっくり返すと言う馬力を見せる。
「よし、お前らそこに正座だアァンクルァーーー!!!」
「「「「「「アッ━━━━━━━━━━!!」」」」」」
布団返しに成す術もなく転がる松達を鬼の形相で見下ろし、デカい布団をその辺に投げ捨てると、怒りで荒い鼻息と共に心の中の声がとうとう自覚なくダダ漏れになってしまった。