第104章 【逆ハー:卒業ルート】王道パターン、発動パートⅡ
「ちょっと待って?! 何で僕ら行方不明になってんの! ドライモンスターかよっ、あぁ違ったドライモンスターだった……ってそれだけじゃ済まされねぇぞコルァ、ストーカーってなんじゃコルァ!!!」
「お前の回想が一番ヤベェよ! 酷いぞトッティっ、俺ら結局どこに行ったかわっかんねぇし!! マジ心臓が二倍程キュってなった、キュって!」
「ん?」
「だから! その澄んだ瞳をコチラに向けるのはやめなさい!!」
六人の話を聞いている中、回想の中で兄を消すという事までしたトド松のドライさはさすがモンスターと言った所か。
このトド松の話が本当の出来事だったとしたら、この五人は本当に結局はどこにいたのか問いたいところである。
「猫大国は捨てがたいけど、いやねぇだろ。俺達の存在まで抹消するとか心臓がないだけあるわぁ」
「けど回想では心がって言ってたね! 生えてきたのかな」
「えへへ、ちょっと話盛っちゃったかな★」
「「「「「 盛るどころじゃない! 」」」」」
「うわぁ、助けてナス子姉! 兄さん達がぼくを虐めるよぉっ」
手を握ったままのトド松がナス子の後ろに下がりナス子を盾にする。
恋人盾にしちゃうのもまたトド松である。
「えぇ?! 私にどうしろと…………っ」
トド松の場所が場所なだけに同じく五人の兄達に囲まれ汗を垂らす。
放っておけばまたいつものように兄弟喧嘩を始めるだろう。
「あの、あの! ここはちょっと冷静にですね」
末弟を庇う訳ではないが、巻き込まれるのもゴメンだ。
その所為で昨日は物理的にも怪我を負った訳だから。