第104章 【逆ハー:卒業ルート】王道パターン、発動パートⅡ
あっさり嘘と告発され涙目状態のカラ松だったが、大丈夫、そもそも信じてないし。
というか……ここまでコイツらの話を聞いてきて思ったのが、妄想内容が厨二病だということ。
これもわかっていたことだが、やはり松達は色恋沙汰に関しては中学生の時から時間が止まってしまっているらしい。
そして設定の中でさえ誰一人として働いていない。
せめて設定の中だけでも働けよと。チョロ松あたりには少しだけ期待していたのだがおそらく、おそらくだがあれはチョロ松自身は大学生くらいの設定ではないだろうか。
ちなみに一番カラ松の思考に嫌悪感の表情を浮かべているのは一松だ。
「クソ松はおいといて、インパクトなら俺も負けてないけど……?」
「え、一松兄さんも言うの?!」
「なにトッティ、俺が話しちゃダメな訳?」
「い、いやぁ。そんな事ないよ! それにかつて闇松と言われた男も今ではノーマル四男だしっ、一松兄さんの話はマトモかも……」
トド松がそう言うが、話の中心人物はあまり期待しいていない。
どちらかと言うと面白さの方を期待しだしてしまう。
なんたってコチラが思ってもいないような内容で、勝手にドラマを繰り広げるのだから。
一松の視線がゆっくりとナス子に向けられて目が合うと同じくナス子も見返す。
一言だけ
「いい?」
と聞かれればこちらも頷いて返す。
「はい、是非聞かせて下さい」
なんて答えれば、また彼は視線をどこに向けたかわからない所に戻し語り出した。