第104章 【逆ハー:卒業ルート】王道パターン、発動パートⅡ
「カラ松さんって、そんなにモテて人気な方だったんですね、チョロちゃんビックリしました」
「だからね、ないから! これもサイコパスのイッタイ妄想だからね?! 突っ込みが追い付かないんだけど、ほんっと役に立たねぇなこの元ツッコミ頭っ」
突っ込みを頑張るトド松を見て少し可哀想に思う。
なんせもう一人のツッコミ専売特許はボケに入ってしまっているのだから。
しかしもういいや、とりあえずノリに任せようとナス子は諦めてニッコリと笑う。
その笑顔は作られた笑顔な気もするが、カラ松相手なら誤魔化せるだろう。
「私は皆さんと付き合ってるけど、皆さんとお付き合いをする瞬間それぞれ違ったと、そう言う事ですよね?」
ナス子に聞かれて、兄松達は悪びれる様子はなく大きく頷く。
とりあえずこの茶番を整理しようとおそ松、チョロ松、カラ松を見て確認していく。
「おそ松さんは私に押し倒されて、チョロ松さんはもう知り合いなのかなんなのかわからない流れからの出会いでそもそも幼馴染ということさえ無視した感じで、カラ松さんはライブハウス……」
念の為、怪しまれないようメモをするナス子。
もういいや、このネタはいづれの漫画のネタの参考にしようなどと考えだした。
それに好き放題言うが、ちょっと面白くなってきてしまったので、もう最後まで聞いてやれと、怒りが収まると逆に楽しくなってくる。
「カラ松さんってバンドマンだったんですねー今日はライブないんですか? ぜひ今度見に行きたいデスー」
「へぁ?! あ、ああ、そ、そうだなっ……次のライブには絶対に誘うぜぇ〜」
「カラ松兄さん、嘘はつき続けるとどんどん嘘が重なるからやめておいたほうがいいよ」
「ふっ……トッティに言われると説得力があるな」
「ふふっ、ありがとっ、殺す」
「え」