第104章 【逆ハー:卒業ルート】王道パターン、発動パートⅡ
つい癖で目から溜息が漏れてしまいそうになっていた所にまだ続きがあるように彼らは喋り続ける。
「いや~、思い出すなぁ。俺とナス子が両想いになった日の事を! あれは俺が他の女の子達にモテにモテまくって囲まれていた日の事……」
え、なにそれワタシ知らない。
ていうかおそ松がモテてた時代があった事すら初耳だ。
<おそ松回想>
確か場所はお前のマンションで二人きりになった時かなぁ。
二人で向かいあって、俺がゴロゴロ寝転がってた所に急にナス子が俺の横に来て上から覗き込んできたよねぇ。
「おそ松ってさ……ああいう可愛くてスタイルのいい女の子が好きなの? し、知ってたけど」
「んぁ? まぁ、そりゃ可愛くて美人でおっぱい大きい女の子の方が誰だって好きだろぉ? なんだよ急に」
「………なんか、ヤダ」
そん時は俺、まだお前の事女として全然意識してなかったけど、顔を見上げてる俺に突然キッスしてきたんだよね!!
「………?!」
「ん」
「……ナス子?」
んで恥ずかしそうに体勢整えて顔ま~~~赤にしちゃってさ、髪の毛を耳にかける動作が初めて色っぽく見えてぇ。
「おそ松の事、一番近くで見てたのは……私だもん。ねぇ、おそ松、私だけを見てよ」
「は、はぁ?! あ、ちょっとお前何脱いでんの?!」
「わ、私だって……女なんだからっ。もっと早く気づいてよね、馬鹿」
あれにはビックリしたね、急に服脱ぎ出して下着姿で俺の上に覆い被さったと思ったら……アーーーーーってなって!! その後アッーーーーアーーーーーーーっな展開になってアレがこうなってそうなって、今に至る訳と。
<おそ松回想終了>
何故か誇らしげに鼻の下を擦り感慨深く語るおそ松。
誰だその女は。
寧ろそんな女はナス子ではない。
前回のエロ松会議の所為か彼の妄想は酷くなっているに違いない。