第104章 【逆ハー：卒業ルート】王道パターン、発動パートⅡ

「マズイ……マズイぞこれは、いつも以上にアイツらが優しい……っ！　アイツらやろうと思えば出来るんじゃんっ」

　そう、経験した事がないくらい蝶よ花よと面倒を見てくれる松野家六つ子。
　一つ一つにナス子の表情や言動を気にかけたり伺ったりする様は、寧ろ本当に別人達ではないかと思ってしまうくらい扱いが違う。

　そろそろ白状しようと言う心は、いつも残念だの馬鹿だのゴリラだの、いくら恋人相手でも失礼な事を言いのける彼らの新しい発見に少し甘えが出てきてしまう。
　若干癖になりそうだ。
　
「まぁ、さっきヤるだのもう一度同じショックを与えるだのとは言ったけど……いつもだったらもう絶対それ実行されてるもんねぇ」

　と、考えれば今の自分に物凄く気を使っているのがわかる。

「━━━━ヨシ、もうちょっとこのチヤホヤ状態を満喫しても罰は当たらんだろう。元はと言えばアイツらが悪いんだし！　そ、そうだよっ、うむ……ウム」


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