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【おそ松さん】松野家と年上幼馴染(R18)

第15章 構ってほしい長男 おそ松 


 
 が、すぐ帰ってくることになる。

「お~い、おそ松」

 突如頭上から降ってきた声に、おそ松は飛び起きる。

「は!?・・・・・・何だよ、ナス子かよ、ビックリさせんなよぉ」

「ビックリさせるつもりはなかったんだけど・・・ごめんごめん」

 現れたのは、松野家六つ子の幼馴染のナスナス子。
 近所のマンションで一人暮らしをしており、時折こうして松野家を訪ねてくる。
 六つ子とは気の置けない関係である。

「寝ようとしてたとこだったんだけど、何?遊びに来たの?」

 予想していなかった来客に、おそ松の眠気は覚めた。
 うーん、と伸びをしながら今来たナス子の方に体を向け胡坐をかく。

「あ、それとも俺に会いに来た?丁度良かった~俺スッゲー暇で」

「違います。昨日職場の人に美味しいロールケーキもらったんだけど、一人じゃとても食べきれないからお裾分けに来たの」

 おそ松の言葉を遮り、ナス子が呆れた口調でそう言うと、否定されることはわかっていたとでも言うように、小指で耳をほじくりながら特に反論するでもなく会話を続ける。


「あっそう。なに?下に母さんいなかった?」

「ううん、いたよ。だから松代さんにケーキ渡してきた」

「で?なんで二階に?やっぱり俺に会いに」

「違います。あ~・・・・・・いや、違わないのかな・・・」

「へ?」

 予想外の返事に、目が丸くなる。
 断っておくが、二人は別に特別な関係というわけではない。
 あくまでただの幼馴染である。

「松代さんにね、上でおそ松がゴネてるから、構っていってあげてって言われちゃったから。それで仕方なく」

「仕方なくって何だよっ」

 先程のおそ松の叫び声が階下まで聞こえていたのだろう。

「まぁ今日は特に用事もないし、別にいいかって気分だったから」

「へ~そうですかぁ~」

「・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・」

 2人の間に沈黙が流れる。

「とりあえず座れば?」

「うん、お邪魔しま~す」

 そう言ってナス子は部屋の中に入ると、ソファに腰をかける。
 バッグからスマホを取り出し、ポチポチといじり始める。
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