第104章 【逆ハー:卒業ルート】王道パターン、発動パートⅡ
検査の結果が出るまで数時間を要したが、クソマズイ変な飲み物をダヨーンに出され噴き出しながらも、全員眠る事はなく緊張したまま結果を待っていた。
「なるほど、検査の結果がでたダス」
「うーむ、この六人だけ誰なのか全くわからん。六つ子って事しかわからん……」
デカパンに連れられて一緒に歩いてきたナス子は六枚の名前入りの写真を見ながらブツブツと一人事を言いながら何度も首を捻っていた。
「で、デカパン!! どうだったの、ナス子姉の頭は?」
神妙な顔つきのデカパンは残念そうな顔をして首を振る。
「残念ながら」
「馬鹿だったかぁ…………っ、知ってたけど」
「いや、そうじゃないダスっ」
必死なトド松と他の皆がデカパンに詰め寄るが開口一番これだ、心配してる癖になんだかんだ酷い。
ちなみに、十四松はナス子の所へと歩いて行く。
質問を受ければデカパンは顎に手を当てこうハッキリと告げた。
「ホエ~、やはり思った通りダス~。どうやら彼女の脳内からキミ達六つ子の記憶だけが消えてしまったようダス」
頭をかいて困ったようなデカパンが六人に向かって検査の結果を伝えるとゴクリと大きく同時に唾を飲み込む音が聞こえる。
「………は? そ、それってマジ?」
さすがに今の事態ではいつものように笑えないと、汗を垂らしたおそ松がヒクリと口を引きつらせる。
「試しに彼女の周りの人間関係の人物写真を見せて質問してみた結果、六つ子以外の名前は全て言い当てていたダス」
その写真はどこから調達したのだと突っ込みたい所だが、こんなご都合主義な世界だしデカパンの家だ。
そんなモノがあってもおかしくない。
十四松に質問されているナス子はと言うと、コクコクと頷きはするものの相手は誰かわからない。