第104章 【逆ハー：卒業ルート】王道パターン、発動パートⅡ

「どうするダスか？　このまま六つ子が一緒にいても大丈夫ダスか？」

「六つ子？！　デカパンの実験が原因で皆同じ顔って訳じゃなくて六つ子なの？！　六つ子って多くない？！　双子とか三つ子ならまだわかるけど……っ、六つ子って多くない？！」

「いやぁ、まさかナス子にその台詞を言われる日が来ようとはね」

　ナス子がそう放つ言葉に愕然とするメンバーの中、きっちりと突っ込みをするチョロ松はさすがと言えよう。


　一応、とデカパンが心配してナス子に聞くと、十四松以外の男達の顔は見れずチラリと十四松と目を合わせておずおずと頷く。

「大丈夫、うん。大丈夫」

「本当は帰って欲しいって思ってるでしょ？」

「え？」

「人見知りで他人の顔ばっか気にするアンタだし、こっちに遠慮してるんじゃないの」

「え、えーっと……何でそんな知ってる感じに」

　瞼の重そうな男に自分の性格を当てられてビックリしてしまう。
　他の男性達も、大きな声で喋っていて怖かったが、内容を聞いていればちゃんと自分の事を話しているのだと言う事はちゃんと理解出来た。

「ホエホエ、わかったダス。でもこのままキミ達がそこに居ると彼女も緊張して脳のチェックが上手く出来なくなる可能性もあるダスから……向こうで飲み物でも飲んで待ってて欲しいダス」

「嫌だよ……ぼくは姉さんとここにいたい」

「トド松、ナス子の為でもあるんだから。向こう行くよ」

「チョロ松兄さん………うん……」

　珍しく聞き分けのいいトド松が続き、言われた通り六人は名残惜しそうにしながらもナス子から離れた場所に移動していく。
　と、言っても同じラボの中なのでそう遠くはないのだが。

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