第103章 【リク作品】【逆ハ卒業ルート】六つ子と私:(過去編)あの頃
「どったのナス子? そんな不細工な顔して」
「眉間に皺なんか寄せちゃって何? 言いたい事があるならいいなよ」
おそ松とチョロ松が私の目を見てそう言ってくるけど私もこの感情は上手く表現出来ない訳で。
「いやぁ、なんだろう? なんだろうね?」
「「「「「「?」」」」」」
でも、皆は同じ動作で首を傾げる。
真顔になった時は全く同じ顔になるんだなぁ……。
「ねぇねぇ、そこにあるパーカーは何? 珍しく色が違うのが六枚あるけど」
結局わからないものはわからんのだ。
何度も言ってる気がするけど、もうその気持ちは考えない事にして畳の上で畳まれている色とりどりのパーカーを指さす。
「ああ、これ? まぁ、兄弟の順番も出来た訳だしちゃんと見分けも簡単につくようにしようって母さんが買ってきたんだよ」
そう言って、おそ松が立って他の皆も一緒に立ち上がるとそれぞれが一枚づつパーカーに目の前で着替えだす。
ポカンと着替えだした皆を見て、それぞれがそれぞれの色を纏い私の前に立って服を見せびらかすようにポーズまでとるもんだからちょっと面白いじゃないか。
「じゃーん! これ凄くね? 真ん中に松マークまであんの! あ、俺のカラーは赤ね赤!! 正に長男でリーダーって感じするだろ?」
「戦隊もので考えると、一番適してない色な気もするけどね。すぐに戦隊が全滅しそう」
「はあああぁ? んな事ねぇし! 俺カリスマ長男目指してるから!!」
「それはさすがに無理じゃないかおそ松、だが大丈夫だ。俺のこの知的な青のカラーで補助してやる」
なんか、皆が違う色の服を着ただけでもすっごい違和感なんですけど。