第103章 【リク作品】【逆ハ卒業ルート】六つ子と私:(過去編)あの頃
「ねぇ、ずっと聞きたかったんだけど何で序列が出来たの? 罰ゲームか何かだと思ってたけど、それにしては長いよね」
喧嘩の内容を思い出せずに首を傾げ合うボロボロの五人、そして顔を洗ってスッキリして口を開いたまま帰って来た十四松を見る。
「罰ゲームぅ? 違う違う、俺らって六つ子だけどさ。色々と扱われ方が面倒臭くなったんだよねぇ。んま、そういう事で俺が長男になったと!」
「そういう事ってどういう事?! えっと……おそ松が長男?」
「そう、それで次男が僕」
カラ松か、まぁ性格的には長男次男辺りで妥当なのかもしれない。
「三男は?」
「僕だけど。こんなしょうもない連中を真ん中で支える役目としてはこの位置が一番しっくりくるかも。納得いく行かないは別としてね」
「ちなみに俺がその後に続く」
「一松四男? へぇ??」
「今もしかして不吉な数字とか思った?」
ジトっとした目で見られて慌てて両手を振って弁解する。
私にとっては幼馴染で弟だし、別に序列とか関係ないし!!
「思ってる訳ないでしょ! 私にとっては幼馴染で可愛い弟だからっ」
………なんて言いながら、将来兄松と弟松への扱いが変わっていくのだが、今の私や皆はそんな事は知る由もない。
「ん~、もしかして十四松が五男?」
「え、何でわかったの?!」
「だって、残り的に考えるとトド松が一番末っ子っぽい」
なんとなーくだけど、トド松ってこの年齢に近づいてきた辺りからちょっとなよっとしてると言うか、周りを見て動くのが上手いって言うか。
決めてと言えばその程度だけど。
「え~、ぼく末っ子っぽく見えるかな? 十四松より……十四松兄さんよりも下に見えるの? ていうか他の皆とも比べてるよね?」
「あ、あははは。でもいいじゃん! 末っ子って可愛がられそうで」
「まぁね~」
いいんだ!!!
今までずっと横並びの六つ子が縦になったと言うのに文句はないらしい。