第103章 【リク作品】【逆ハ卒業ルート】六つ子と私:(過去編)あの頃
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その後、オヤツの一言でパッと泣き止んだ六つ子達は急に機嫌がよくなり揃って居間へと移動していった。
私はと言うと、シャワーを借りて、ちゃんと服に着替えた後に松代さんからあるものを渡される。
「ナス子ちゃんもとうとう、大人の仲間入りになったのねぇ。おめでとう」
「おばさんこれなぁに? オムツ? 私おもらしなんてもうしないよ?」
キョトンとした私の顔がよほどおかしかったのだろう。
松代さんはクスクスと笑いながらトイレの所でこれの正体を教えてくれる。
「これはね、大人の女性の身体になってきたって言う証なのよ? つけ方は、これをこうやって開いてパンツにつけるの。そうしたら汚れないでしょ?」
「おとなの女性?」
まだこの時は保健の授業でコレを習う前だった。
だからコレが何なのか全くわかってなかったけど、松代さんはゆっくりと大事な事を混乱していた私に優しく説明していってくれた。
「せーり?」
「そう、だから悪い病気でもないからね? 健康な女の子ならみんないつかくるものなのよ」
「そ………そっかぁ」
何故かその言葉につい顔が赤くなってしまうのを感じた。なんでか、恥ずかしいと思った。
今まで女の子として恥ずかしいなんて感情、持った事がなかったのに。
「かあさーん! オヤツなくなっちゃったよー!! おそ松がナス子姉さんの分も食べちゃった」
廊下に大きな声が響く。
言葉の通り、今喋っているのはおそ松ではない事だけはわかる。
「あらら、今日はナス子ちゃんも遊びに来るって言うから用意しておいたのに、ホントにあの子ったら困った子ねぇ。ごめんなさいねぇ。ナス子ちゃん」
「んーん、大丈夫です……えっと、今日のお泊りなんだけど」
「そうね、今日はお腹も痛いでしょ? それにやっぱりこういうのはお母さんに報告するのが一番よ、家はいつでもこんな感じだしまた遊びにいらっしゃいな」
「はい! ありがとうございます!! あ、あと……あと……せーりの事、皆には……」
「大丈夫よ~、おばさんは何も言わないから! 体調が悪くなっちゃったって伝えておくからこのまま煩くされる前に帰っちゃった方が良さそうね、あの子達ダダこねるだろうし」