第101章 【逆ハールート:短編】彼らの場合
「お礼!!」
「急に激しいっての、息苦しかったし!」
「ごめぇん! でも姉さんとのキッス気持ちいいから」
もう慣れてきたと思ったのにボンっと顔が赤くなる。
純粋な瞳で言われるとなんだか居た堪れない。
「完成したら一番にナス子姉さんに見せるからねっ」
「う、うん……見たいような見たくないような。つか何か作るの?」
「秘密!!」
「あ、そうっすね。ハハハ」
見たいような、見たくないような微妙な気持ちに赤らんだ顔も一気に覚めてしまった。
ううん、小さいころからの幼馴染と言えど十四松の思考ばかりは未だに理解出来ない。
まぁ、六つ子だってわかっていないんだから当然かと無理やりに思考を納得させるナス子であった。
後日、外でドンドンガンガン作業をしている十四松を見つけ、何を作っているのか眺めていたが……やはりわからなかった。
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