第14章 六つ子が気持ちよくなる薬を私が飲まされました 六つ子と私
「どうせあんた達全員この素晴らしい計画の首謀者なんでしょ?今日は一日家から一歩も出ずにグータラ寝てようと思ったのに、全く!カラ松の顔見たら嬉しくなっちゃったよ、ほんといっつもカッコイイんだからっ、死ね、いや、死のう」
最後の一言は余計だが褒められた!そうかそうか、恥ずかしがり屋なレディだ。
いつもこうならどんなにいい事か…!
あまりの急な褒めにオレの頬も嬉しさで熱くなる。
今夜はHOTナイトだな。
「口を塞いでも皆の可愛さやカッコよさを喋ってしまう・・・、マスクもダメ・・・一体私はどうしたらいいっていうのぉおぉぉっ」
おっと、シスター、床に頭を打ち付けたら普段から回らない脳がもっと厳かになってしまうぞ。
「シスター、まずは落ち着け。そして大きく息を吸うんだ」
ナス子は俺の言う通り、落ち着き大きな深呼吸をした。
「そしてまずは落ち着く為、こういうといいだろう‥‥!」
オレはシスターの両肩に前から手を乗せ口を開く。
「今夜のカラ松はいつにもましてクールでナイスガイな男、と!!」
「今夜のカラ松はいつにもましてクールでナイスガイな男・・・いやあああああああ、なんっでだからこれ口に出るの?!思ってない、思ってないんですけどこんな事ぉっ」
フ、やっと褒めてもらえた・・・・・・オレェ!
「カラ松兄さんナス子姉さん自分が言ってるセリフの痛さで死んじゃうよー!ほら、姉さん、ぼくの事ももっと褒めてぇ♪」
「アウチっ」
横からトド松に付き飛ばされ、ナス子の前にはトド松の姿。
「・・・可愛い!なんなのこの天使の笑みっ、まるでお花の中から生まれたフェアリープリンスみたいなパーフェクトスマイル!!トド松って可愛さもあるけど、ふと見せる男の人の姿もキュンときちゃうって言うか、もう全てが完璧だよね!まず、声がいいよねっ、大好きだなぁ・・・」
顔から生気が抜けているぞナス子。
「ふふっ、ありがと!姉さん!僕も姉さんの事だぁい好きだよ!」
やれやれ、とんだ甘えん坊な末っ子だ。
「ねぇ、私がここに来た理由、世界的カリスマなカリ松共にはわかってるよね?頭いいし」
オレたちを褒めながら、ナス子はなんとかこの家に来た理由を口にした。