第14章 六つ子が気持ちよくなる薬を私が飲まされました 六つ子と私
<カラ松side>
おかしい、おかしいぞシスター。
他のブラザー達は続々と褒められていると言うのに俺はまだ何も言われていない。
オレだって何か言われたい! フフーン、いつだって褒めてくれて構わないぜぇ〜?
シスターの言葉で有頂天になったおそ松は心底嬉しそうだ。
フ…ブラザー達の幸せがオレにとっての一番の幸せ、だが…。
だがしかーし、オレだって優しくされたい!
ヤダヤダぁ!何でオレばっかりいつもいつもこんな扱いをされるんだ!ア゛ーー!ヤダっ!もーヤダ!!・・・・・ハッ!
・・・ふん、失礼・・・少々取り乱したようだ、少々な。
「駄目だ。別に私自身に害はないし・・・いや、精神的にクルものはあるんだけど。ただ黙っててもしょうがないし、っていうか黙っていられないし!
もー、口塞ぐのも面倒になってきた。喋るのも。
あんた達六つ子が最高の弟だって普段から思ってるよ!本当は口に出せないだけでほんっとに可愛くて放っておけないというか、甘やかしたくなるよねっ」
顔を赤くしたナス子は下を向いて言っている。
やはり早口だ。
普段口が悪くオレ達兄弟には特に素直な事を言わないナス子だからこそ嬉しくなる、が、オレは一纏めでなく俺だけにも言って欲しいんだ!さぁ、カモーン?
オレから何を言うでもなく目立つようにポージングして待つ。
いつものように他の兄弟に邪魔された。
「自分達で作戦立てといてなんだけど、結構調子狂うよねこれ。いつもの可愛気のないナス子がちょこっとだけ可愛気だしてきたというか」
チョロ松だ。
「チョロ松くん、もう私辛いんだけど、助けてよぉ!解毒剤とかそういうの持ってないの?!頭の賢い一番の安パイなチョロ松ならそういうの用意してくれてるでしょ?だして下さい、コラ!」
「ないね」
「そんな冷静かつ沈着なモードで出来る男をアピールされて私はとても嬉しいよー」
シスターは口ではそう言ってはいるが顔は全く笑ってない。
と、言うか指がファッ◯している..。
「大丈夫だ、安心しろナス子!今日のナス子はいつも以上にクラッシュしているが、それでもオレにとっては大事なシスターだ」
オレはナス子の肩を後ろから優しくたたき励ました。
シスターに気を遣う…オレ!ハハーン!