第14章 六つ子が気持ちよくなる薬を私が飲まされました 六つ子と私
<十四松side>
一松兄さんと姉さんの様子を見ると、どうやら作戦は成功したらしい。
だってさっきのボクの突撃にあんな事言うって事は効果も抜群って事だ。
やっぱり凄いなぁ、デカパン博士!!
「みんなぁー、姉さん来たよー!!!」
ボクが姉さんの手を引いて、玄関から大声で呼びかける。
今日は前と違って皆居間の中で姉さんを待ってるからね。
ボクが声を上げると中からトド松が出てきた。
「ナス子姉、やっと来たんだー!遅かったね、ぼく達ずっとナス子姉さんの事待ってたんだよ♪」
トド松を睨む姉さん、やっぱ怒ってるよねぇ・・・。
でも姉さんは片手で口を押えたまま睨んでるだけ。
口はなんも開かない。
「ん?どうしたの、ナス子姉さんv言いたい事があるならちゃんと口で言ってくれないとぼくわかんないなぁ~。
何かあったの?僕は何も知らないからさ、僕にだけ教えてよっ」
トッティはいつもトッティだ。
自分の口に人差し指をあてて何も知らない顔してる。
作戦は皆で立てたのにね、トッティ、ズルイぜ!
「ト、トド松は何も知らないの?私がなんか飲まされた挙句早く可愛い弟達の顔が見たくてこの素晴らしい薬の真相を・・・ってあぁぁぁあ、くっそ!黙れ私!!喋るな私、シャラップだっ!!日本語迷子っ」
あー・・・姉さんちょっと壊れ気味。
いつも変な事言ってるし、変な行動してるけど今日はもっと変だもんなぁ。
そんで、姉さんの言葉を聞くとトド松はニヤリと笑った。
「へーぇ、一松兄さん成功したんだね」
トド松の視線を見ると、後ろからついて来た一松兄さんが後ろに立っている。
「はっ、当たり前でしょ?・・・俺を誰だと思ってるの」
「さっすが闇松兄さん!じゃなかった、一松兄さん!尊敬するぅ~」
姉さんがすっごく睨んでるよ、トド松、一松兄さん。
「ささっ、姉さんもこんな所にいないで早く上がりなよー!皆お茶出して待ってるよぉ」
「・・・」
「姉さん、行こう!」
「・・・とても綺麗で私なんぞが足を踏み入れていいのかわからぬピカピカの床にお邪魔します、コノヤロー」
もう、めちゃくちゃだね!!!!