第100章 【リク作品】【R18】触らぬ神に……(2.3男)
案の定フロントでチェックインを済ませ二人を待っていたチョロ松と合流し、ベルパーソンに案内され通された部屋へと入る。
「どうぞごゆっくりお過ごしくださいませ。何かありましたら、内線1番でコンシェルジュに直通致しますので、ご遠慮なくお申し付けください」
「ありがとうございます」
さすがは一流、かはわからないがそこそこ大きなリゾートホテル。見た目の高級感だけではなくスタッフも洗練されている印象を受ける。
「うわー! すごい! オーシャンビューじゃないけど、この下ってホテルの中庭……っていうのかな? わかんないけど、プールあるし! 広い! スゴイ! なんか外国にでも来たみたい」
「フロントにあったホテルの案内冊子持ってきたよ。全体的にエスニックな作りのリゾートホテルみたいだね。あのプールも屋外だけど温水で、宿泊客なら24時までは自由に入っていいみたいだよ。他にも色々ホテルの中だけで一日中暇にはならない施設がいっぱいあるみたいだね」
案内冊子に目を通すチョロ松を横目に、部屋の中をあちらこちらと歩き回るナス子。
なにせ広い。
部屋はくの字になっており広さが把握しずらいが、確実に100平米はありそうだ。100平米とは、ものすごく大雑把にいえば6畳の部屋が9個分くらいの広さである。
寝室、といっても壁やしきりがあるわけではないが、日本人にはあまり馴染みのないよくわからないところに段があり、そこには4台のダブルベッドが置かれている。
おそらく、本来は4人部屋なのであろう。
綺麗にベッドメイキングされたベッドに、ここぞとばかりに飛びつく。
「ぬああああっ、ふっ……かふかだぁぁぁぁ!! いい匂いする……」
「ナス子、こっちに来てみろ、お前が好きそうなものがあるぞ」
「なになに?!」
遠くからのカラ松の声にすぐさま起き上がり、そちらへと足を向ける。手招きをするカラ松の横にはチョロ松もいて、先程ナス子が見ていた中庭側の窓とはまた違ったところにある窓の外を見ているようだ。