第99章 【リクエスト作品】【R18】【カラ松ルート】イタくも愛しい
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家に入ると、途端カラ松がナス子を後ろから力強く抱きしめる。
「ん? どうしたのカラ松?」
「いや、怖かっただろうと思って」
「あっははは、怖かったには怖かったんだけどカラ松のお陰で色々吹っ飛んだような? うん、カラ松らしさって素晴らしいよね」
「よくわからないが俺が何かナス子の気持ちを落ち着かせる事が出来たのなら何よりだ」
あれ程男性は怖いと思っていた、そして今もそう思っているナス子はあのような撃退方法もあるのだなと感心している。
格好いいとはとてもじゃないが言えないが、あの撃退方法はカラ松だからこそ成立する手段である。
今日、カラ松の機嫌が良くて良かった。
もし違う方向にスイッチが入っていたらカラ松は確実に男性に手を出していただろう。
いや、さっきも少し目つきが危なかったと言えば危なかったのだが。
「よく我慢してくれたね、カラ松ってば理性なくすと手が早いから喧嘩になると思ったよ」
背後からナス子の肩に額をあてて甘えるような仕草の彼をヨシヨシとナス子は撫でてやる。
「とは言ってもジュースは投げたがな。まぁ、俺が喧嘩っ早い事で怒らせる事もある事だし……本当ならただでは済まさない予定だったがあの解決法の方がナス子は安心するだろう?」
「うん、ある意味あの解決方法の方が相手もダメージデカかったと思う~」
玄関から部屋の中に入りたい所だが、カラ松はまだナス子の身体を離そうとはしない。
「ちなみに、何処に触れられたんだ?」
「えと、手をスリスリされたのと……身体に触れられようとしたっていうか」
ナス子が先程の事を思い出すと、緊張の抜けていた身体がまた震え出してしまう。
「あれ? 変だな、カラ松のお陰で大丈夫だと……思ったんだけど」
「あぁ……ナス子。思い出させてすまない、触れられたのはここか?」
背後から手を取られ、カラ松に手の甲をなぞられてさっきとは違う意味で総毛立ってしまう。