第99章 【リクエスト作品】【R18】【カラ松ルート】イタくも愛しい
「だあああああぁぁ、出かける、ん、で、っしょ?!」
「ああ、勿論だともさぁ」
「じゃあ何でキスしてくんの?! リップが落ちるっ」
「そんなの美味そうだったからに決まっているだろ? ダメだったか?」
「ダメに決まってる! もう、何回塗り直してんの私……」
化粧が終わり、アクセサリーをつけてコートを羽織るのだが玄関先でカラ松からいきなり強く唇を押し当てられてしまいすぐにリップを落とされてしまう。
しかも塗り直す度だ。
「次キスしたらもう外でない!!」
「えぇ?! ここまでしておいてそれは酷くないかぁ?!」
「お洒落したのに台無しにしようとするカラ松が悪いっ」
「だ、だがしかし……食べちゃいたくなる程可愛いと言う言葉もあるだろう」
「うぐ…………や、やめてぇ、肋じゃなくて心臓が締め付けられるから」
家を出る前から既にイチャイチャカップルだ。
爆発すればいいのに。
「照れてる顔もまたキュートだぜぇ?」
「煩いな、ほら。行くよ? ミケ子も最近お留守番出来るようになったし。でも夕方までには帰らないとね」
「そうだな、あまり遅くなっても可哀想だからな」
そう言いながら玄関から廊下を見てもお見送りすらない。
子猫だった彼女も立派なレディへと成長し、お留守番もちゃんとこなせるニャンコウーマンになっていた。
「お手をどうぞ、マイハニー?」
「はいはい、外では普通にしてよ?」
「? 俺は至って普通だが」
「あはは、どの口が言うかなぁ」
パタンとマンションの扉と鍵をちゃんとかけると二人は手を繋ぎ、外へと歩きだした。
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