第99章 【リクエスト作品】【R18】【カラ松ルート】イタくも愛しい
「っは~、朝の珈琲は癒されるぅ」
「フフ~ン、なんたって俺の淹れたLOVE入り珈琲だからな……」
「はいはいー。んでー? 外に出るって言っても何処に行くの? お洒落して来いって事はただの散歩じゃないんだよね?」
まだ飲み切っていないカップを両手で持ち目の前に座るカラ松を見上げる。
なんだかわからないが、恋人だから感じる雰囲気なのだろうか?
今日のカラ松はすこぶる機嫌がいいようだ。
とにかく常にニヤニヤニヨニヨしている。
「ああ、今日はデートに行くんだ。それも、とびっきり楽しめるデートにな……ルートはこのカラ松に任せておけ!」
「秘密なのね、まぁいいけどさぁ。じゃあ着替えて来るね」
「一緒に選んでや」
「いや、いい。前にオレンジのスパンコールスカートとか買ってこられた時にカラ松の趣味はわかったから自分で頑張る」
カラ松はすぐに自分色に彼女を染めて来ようとする傾向があるらしい。
お揃いだったり、同じような服だったりと、何かしら女子力と言うか可愛らしさを発揮する。
その所為か、部屋にある食器類だったりハブラシだったりパジャマだったりは色違いのお揃いが多い。
まるで新婚かと突っ込みたくなる。
カラ松を残し、一人服が仕舞ってある部屋に移動し棚から服をぶちまける。
多分後で綺麗に仕舞えと怒られるであろうが、見られていない為今はセーフだ。
「うーん、デートって言ったら何を着るんだ? 普通はスカート? でも外を歩き回るならジーンズも捨てがたいし、緩いパンツとかも可愛いかな。見た目可愛く、尚且つ歩きやすくトイレとか行った時に面倒臭くない服がいいなぁ」
いくつかの服を出しても所詮はナス子の趣味で買った服。
お洒落とは程遠い物も多いが、何度かトド松に選んでもらった服がある為、仕方なくそれが一番の安牌なのだろうと思いそれを拾いあげる。
「なんだろうな、付き合ってもう何ヶ月も経ってるのにデートってなると急に緊張してきた……えっとえっと、トド松はこの服のコーデ何がいいって言ってたかな」
末っ子チョイスのひざ丈よりも少しだけ長い大人しいレースのふわっとしたスカート。
合わせて着るトレーナーは胴の丈は短めで、それだけで足が長く見えるだとか言ってたような。