第14章 六つ子が気持ちよくなる薬を私が飲まされました 六つ子と私
ぼくの小言で一松兄さんが口を開く。
「・・・トド松、ナス子に優しくされたいの?」
「えぇ、そりゃそうでしょー、一応姉さんだって幼馴染だけどぼくにとっては上のお姉ちゃんなんだから」
でもナス子姉に僕が甘えてる図を想像するとなんか違う。
ちょっとキモっち悪い。実行したい甘え方を今までしてなかったからかな・・・。
「もう少し、いや大分変ってくれればなぁー!!」
「甘えればいいんじゃないかな?」
「だいたいどうなるか予想つくでしょ、十四松兄さん」
どうせぼくが甘えたとしても優しくしろって言っても求めてる可愛がり方とはちっがうんだよねぇ。
「・・・十四松」
ぼくを見てた一松兄さんは、今度は十四松兄さんの方を見る。
「はいはい!なにー、一松兄さん!」
「これはもうあそこに行くしかないんじゃない・・・?」
そして企んだようにニタリとした。
「あー・・・あそこかぁ」
十四松兄さんもいつの間にかぼくの横に寝ころんで天井を眺めている。
目で何か考えてるみたい。
あそこってなに?!なんか姉さんを改造出来る場所とかあるの?!
それなら是非とも拉致してそこに連れて行ってみたいよね!
「まずは・・・、会議だね・・・」
「あいっ、じゃぁ連れてくるね!」
そういうと一松兄さんに敬礼をして十四松兄さんは下にいた兄三人を抱えて持ってくる。
乱暴に兄さん3人が床に投げ捨てられた。ゴミ捨てるみたいに。
って、会議って何すんのー!ぼくの甘やかされたいだけな思いがどうしてこうなった?!おっかしいでしょこれ、可愛い女の子に甘やかされたかったハズなんだけど・・・。
まぁ、今更言っても仕方ないかー。
連れてこられた兄三人は訳がわからないようで、3人重なってジタバタしてる。
「はーい、集合・・・」
「なんっだよ十四松!急に部屋入ってきたと思ったら担ぎ出して、どこ連れてかれるのかと思ったんだけど?!」
「折角下でお兄ちゃん達3人でナス子の改造計画考えてたのにぃ~」
「まぁまぁ、ブラザー、ブラザー達も俺たちに構って欲しかったんだ、そうだろぉ?」
「なぁんだ、下でも同じような会話してたんだね♪」
円を作ったぼくらは向き合って座りだす。
おそ松兄さんの発言に、皆の思いは一つであると気づいたのだった。