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【おそ松さん】松野家と年上幼馴染(R18)

第97章 【微エロ】【おそ松ルート】<みかん>:短編



 黒目の大きさが違うとか、アホ毛の本数が違うとか、口の形が違うとか、見慣れれば些細な違いにも気づくし、見分けるのも容易い。
 だが、俺はアイツでアイツは俺な六つ子たち。

 基本は、全員同じである。
 同じ顔、同じ身体なのだ。


「なんで俺がチョロ松やトド松のふりしなきゃなんねんだよっ! それ俺になんかメリットあるわけ?」

「んー、まぁそうなんだけどぉ~……昔散々そのイタズラされたし、疑い始めるとどれもこれも疑わしくなってくるというかなんというか……」


 六つ子とは幼馴染で、昔は今より本当に見分けがつかなかった奴らだ。
 よく成り代わりをしてはイタズラをされたのを、昨日のことのように覚えている。
 実際、昔は成り代わっていてもナス子からすれば誰が誰でもよかったのだが。

 ナス子が目を細めておそ松を凝視していると、おそ松は呆れたように盛大に溜息をつく。
 話しつつも剥き続けていたみかんは全て綺麗に皮とスジを取られ、テーブルの上に等間隔で並べられている。

 それを自分に近い方からヒョイパクヒョイパクと食べて行くおそ松。


「んー、やっぱこの食べ方がいいよなぁ。最初剥くのは面倒臭いけど、剥き終わっちゃえばスムーズに食えるし。剥いてー食ってー剥いてー食ってーって方がめんどくない? お前はどう食うのよ」

「今は私のみかんの食べ方はどーでもいいのっ。んー……疑い始めると止まらないっ! まー……別にいいんだけどね、おそ松だろうとおそ松じゃなかろうとさー」

「はあ?」


 コタツテーブルにあごを置き、勝手に疲れたようにナス子が脱力しつつ置かれたみかんに手を伸ばすと、ナス子の発言に今度はおそ松が手を止める。
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