第96章 【微エロ】【カラ松ルート】NOと言えない男
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「でさ、カラ松? 何で全部チョコミント? カラ松もチョコミント食べるの?」
「ああ、それは全部ナス子のだ。好きなだけ食え食え」
「え!? カラ松の好きな物も買ってきていいよって言ったじゃん」
「俺はいいんだ、なんせ幸せそうにアイスを食べているお前を見ていられるからな」
「太らせる気か?」
「い、いや違う!! し、しかし太ってもダイエットは付き合ってやるから好きなだけ食べてくれ……ではなく太ったお前もキュートだぜぇ」
「………言い直さなくてもいいのに」
カラ松の口の中に今開けたアイスを突っ込んでやる。
「んん、んまいな」
「まだまだいっぱいあるから食べなよ? カラ松大量に買ってきてくれたし」
「いや、それより俺は___」
「ん? まさかお前が食べたい〜とか言っちゃう? ん? ん〜〜?」
「勿論だとも! だがアイスが溶けてしまうからな、食べ終わってからで構わない」
……………なんか変なんだよなぁ、カラ松。
前みたいに叱ってくれたり、スパルタしてくれたり、怒ったり、我儘だって言ってくれてもいいのに。
なんだかこちらが凄く気を遣われてる気がして私は彼女なのに彼女じゃないみたい。
大事にされてるんだなってのはカラ松の性格からしてわかるんだけど……。
「物足りない……」
「え、もっと食べたいのか? ならもう一つ冷凍庫から出してくるか」
「あ、そうじゃなくって」
私が言い終える前にカラ松は紳士さながら立ち上がり、二つ目のアイスを持ってきてしまう。
まだ一つ目を食べ始めたばかりなのに溶けるっつのー!!
急いで一つ食べ終えて、またもう一つはカラ松に食べさせようとしたけど、
「俺はいいんだ」
と言って微笑まれて断られてしまった。