第96章 【微エロ】【カラ松ルート】NOと言えない男
私だってちゃんと空気は読む、だから暫くはちゃんと買い物も自分でしていたし、掃除もちょっとだけどやるようになったし、カラ松の負担を少しでも無くそうとして出来る限りの家事に手を出したりした。
「ナス子、フレーバーは何がいいんだ?」
「チョコミント」
「フッ、OKだ! すぐに買ってきてやるから待っていてくれ」
カラ松に千円札を渡して、もちろんカラ松も好きな物を買ってきていいよと言うと子供がオモチャをもらった時のような表情をされた。
こんなの日常茶飯事なのに何で毎回毎回こんなに喜ぶのか謎だ。
「ありがとうナス子!! 俺はなんて幸せな男なんだ……俺は世界一の彼女を持ったラッキーボーイだな、フフ」
「ぐえぇっ、苦しい苦しい。大袈裟だから」
思い切り抱きしめられて顔を胸に埋められてしまい、カラ松の匂いを胸いっぱいに吸い込む事になる。
あ、洗剤の匂いだ。
この前泊まって行った時の服かな?
柔軟剤の匂いが私の家のと一緒だ。
ちなみにカラ松はうちに何着もの服をストックしてある。
青とグレーのパーカーをダースで持ってきたり、痛いあの服とかつなぎとか。
何故いつも同じチョイスなのかわからないけど、こだわりでもあるのかな。
「いい匂い」
「ん? ああ、この香りか! 前にこの柔軟剤に変えた時にナス子がいい匂いだと言っていたからな。少し多めに購入しておいたんだ」
うちの洗剤、他消耗品も全てカラ松が担当している。
私って女子だっけ? 一応女子かな? おっぱいあるもん。
いや、でも女子力は確実にカラ松に負けている。
こいつは主夫だとずっと言っていたけど、それがまさか本当の本当に主夫になってしまうとは……似合ってるけど彼女としてこれでいいのか私!