第14章 六つ子が気持ちよくなる薬を私が飲まされました 六つ子と私
<トド松>
はーぁー・・・誰かに甘やかされたい。
誰かいい人いないかなぁ、母さんとかじゃ意味ないし。
出来れば可愛い女の子がいい。
ぼくはスマホを片手にLIMEを見る。
暇してるし誰かにメッセでも送ろうかなぁ?
「あんれー、トッティ何見てるのー?」
二階の部屋でぼくがスマホを弄ってると野球ボールで遊んでいた十四松兄さんが覗き込んできた。
「ん~、暇だから誰かにメッセでも送ってみようかなって」
「・・・なんだ、エロ動画とか見てるんじゃないの、熟女のとか」
「あ、あれはおそ松兄さんが見たいって言ったから一緒に見てただけだからね!僕はべべべ別に熟女の人中心に見たかった訳じゃないし・・・っ」
前に一松兄さんが兄弟であろうと気を使っていこうキャンペーンを開催した日だ。
あの時の兄さんヤバかったねぇー。
「気を使っていこうキャンペーン・・・」
そしてぼくはあの日を思い出しつつ口に出す。
「・・・あ?なにトッティ、またやりたいの?」
あ、しまったぁぁぁぁ、一松兄さん悪い顔してるよぉ!
またあれが始まったら大分面倒臭いんだけど!まぁ、おそ松兄さんを見張ってくれるのは有難いんだけど。
「ねぇねぇトッティー!!!」
「ん?なぁに、十四松兄さん」
「誰でもいいなら姉さんに送ろうよ!メッセ!!」
急に話を戻されてなんの事かとキョトンとする。
あぁ、さっきのLIMEの話か。
「姉さんってナス子姉さんの事だよね?」
「うん、そう!」
なんでか部屋の隅に座ってた一松兄さんまでぼくの隣に座ってきている。
え、なにこれ?もう送る事決定みたいな流れー!
っていうかぼくは誰かに甘やかされたくて構ってほしくてLIMEを送りたかった訳で、姉さんに送った所でなんっの特にも僕にはならないんだけど?!
何を送ればいいっていうの?!たまに変な写真とか送信したりふとした瞬間にLIMEする時はあるけど、姉さん安定の既読スルー多いしっ。
ぼくも姉さんに対しては言えた柄じゃないけどさぁ。
あー、でもあれだよね、既読スルーばっかされるとそれはそれで嫌だよね。
あの人もうちょこーーーーっとでいいから僕に優しくしてくれてもいいんじゃない?!
だって風邪の時も合コンの時もぼくが面倒見てあげた訳だしぃ???