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【おそ松さん】松野家と年上幼馴染(R18)

第94章 【十四松ルート】十四松と講座



「あ~……いいね、気持ちいい~。十四松の手って大きいし強いし効くねぇ」

「ホントー? あはははは、良かったあ」

「ふんぬーっ!!」

「あっ、あああああっ! すっごい気持ちい!! もっと強く!!」

「えぇ? 大丈夫なの?! これ以上やったら……」

「いいから、もっと強くしてえぇぇ」

「わ、わかった……姉さんもおそ松兄さんみたいに死なないでね」

「何意味わかんない事言ってんの、骨が折れる事はあるかもしれないけど、死んだりはしないでしょ」

「そ、そぉ? でも骨折るのも嫌だよ……じゃあいくよー?」

「んんんん!!! そう、これこれっ」

「あ、そうだ十四松、三角筋てわかる? そこ解すとね、肩と首も解れやすいんだぁ」

「サンカクキン、カクカクしてそうなバイ菌だね!!」

「キンはキンでも細菌とかじゃないから、筋肉の事ね?! 何故マッサージ受けながら私が菌の話をするかな、もう」

 うつ伏せのまま、両腕を顎の下に置くナス子は自分の片腕を移動させ、自らの肩の後ろを触る。

「んっとね、このさ肩甲骨の上って言うか横って言うか……ちょうど後ろ側の肩と腕の間くらいのとこ、あ! そうそうそこそこっ、く! いいね、めっちゃ効く」

「あ~、なるほど! 三角形になってるから三角筋ていうの?」

「多分そんなようなものー」

「……………姉さん、ホントにセラピストの資格持ってるのぉ」

「失敬な、ちゃんと持ってるから!! でもさぁ、その時勉強しても何年も経つと勉強した事って忘れちゃわない? んんっ、はぁ、ツボにぐっとくるわ」

「確かに!! ボクもすぐ忘れちゃうから一緒だね」

「十四松程ではないけどね、でも十四松って時折おかしな所あるよね? この前松野家に遊びに行った時もストップ高がどうとか、どこの銘柄だとか言ってたし……あれなんなの?」

「あぁ」

 気になっていた恋人の秘密を聞いてみると、十四松のマッサージの手が止まり、間の抜けた息を吐くとも言えない声が聞こえ、これは質問しても無駄な事だと理解する。

「まぁいいけどさー、人には一つ二つくらい秘密もあると思うし」

「で、でも悪い事はしてないよ! 姉さんが嫌がる事もしてないからね?!」

「へいへい~、はぁ。なんか眠くなってきたぁ」

「それはいつもだね!」

「あは、そうともいう」
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