第14章 六つ子が気持ちよくなる薬を私が飲まされました 六つ子と私
時間は遡り、松野家居間である。
おそ松は先日のナス子とのやり取りを思い出し憤慨していた。
<おそ松side>
あー、もうふっっざけんなよナス子!
マジムカつく、なんなのアレおかしいよね?おかしくね?
この前どうしてもって言うから一日彼氏役やって、優しさで運転までしてやったっつーのにさぁ・・・
・・・・・・・泊めてくれたっていいじゃん!
別に俺はあんな圧倒的最底辺かつ暗黒大魔界クソ闇地獄カースト位置にいる残念女なんか好きじゃないけどねっ。
けどあの日のアイツはまぁ、普段より見れる顔してたし?
俺もちょこーーーーーっとだけどチンパンジーを人間として見てた所もあるしぃ?
それにまだあの日、日付越えてなかったじゃん!
彼氏彼女ごっこっつー事でちょっと俺の性的な部分満たしてくれても良かったんじゃね?!
反応するかはしらないけどさ、あの恰好ならイケたかもしれないじゃん?
それにアイツだって絶対俺の事好きだろ、どう見ても!
とりあえず兄弟の中では一番好かれてる自信あんだけどぉ!
「おかしい!あー、ムカツくし腹立つ!!」
「なにが、っていうか何で部屋の中転がり続けてる訳?ウっザイんだけど、ちょっとは静かにしろよ」
チョロ松はまた役にも立たない就活雑誌を読んでいる、いやぁ今日も自意識高いねぇ。
「なになに?シコまっちゃんたらお兄ちゃんの心配してくれてる?」
「シコ松じゃねぇし!心配とか微塵もしてないから、あと、チョロ松だからね僕っ」
「どうしたおそ松、考え事ならこの兄弟一優しい男、ファンタジスタ、カラ松がお前の悩みを――」
<間>
あー、どうやったらアイツの態度変えれるかなぁー
俺はまたゴロゴロと転がり天井を仰ぐ。
チョロ松も突っ込みをやめてまた雑誌を見返した。
今俺んちの1階にいるのは、俺、シコ松、カラ松。
この中で言えばターゲットは一人。
「なんでさー、アイツ本当可愛くねぇの?ねぇ、なんでチョロ松ぅ」
「は?!ちょっと、俺に絡みついてくるなって、ウザイってば!なんだよ急に」
ナス子の事は思い出すとムカつくけどね、要するに暇なんだよねぇ。
ここまで言っておいてなんなんだけど。