第93章 【逆ハー卒業ルート】今日はなんの日?
外からパチンと言う指の音が聞こえて少しだけ期待をして返事を待ってみる。
期待してないのに期待してるとか矛盾ではあるけどわかってくれたら嬉しいなぁ。
「誰かのバースデーじゃないか? ビンゴォ~? なんたって毎日が誰かの……バースデー……だから、な」
「なんで溜めたの、それ絶対に正解じゃないと思う」
トド松が白けた声でカラ松に突っ込みを入れる。
ナイスだが正解を導きだして欲しい。
「今日? んーっとね、あ! わかった、いい爺さんの日!!」
「いい爺さんの日って何?! そんな日初めて知ったよ僕!」
「ちなみに昨日はいい夫婦の日だよー!!」
そんなゴロ合わせなどは要らん。
確かにね、二次元的には美味しいしネタになるし妄想が唸るけどいい爺さんは特にないわぁ。
「勤労感謝の日でしょ?」
「およよよ」
そしてチョロ松の口から真っ当な言葉が飛び出して以外や以外な出来事に目を丸くしてしまう。
よく知ってたなコイツ。
「よく言ったぞチョロシコまぁつ!! ならばもう私が言いたい事もわかるであろう? わかるよな? わかるはずだ。 いや、わかってくれ、頼む、お願いですから」
「どうしたのナス子姉、そんなに切実に」
「私は自由な日が欲しい!!!」
言ってやった、いつも言ってるけどそんな日はここの家に来てからそんなにない。
寧ろないと言っても過言ではなかった。
「自由な日ぃ? お前いっつも休みの日は自由にゲームしてんだろ~」
「そ、そうだけどそれもいつも邪魔するのはそっちでしょ! 勤労感謝だよ?! 働いてる人に感謝をする日なのだぞ、今日くらい私……って言うかお母さんにもお父さんにも感謝する日だと思いまーす!!」