第90章 【微エロ】【トド松ルート】トッティと合コン
「ナス子姉、その……合コンの事なんだけど、黙ってて本当にごめん。秘密にされたら嫌だよね、普通」
「うわ、まさかこんな直球でくるとは思ってなかった!! え、えーと、えーと……私も、ごめん」
ペコリと正面にお辞儀をしたナス子だが、トド松は何故逆に謝られたのかと首を傾げる。
「なんでナス子姉が謝るの? ナス子姉に秘密で合コンに行って、女の子とLIME交換したのはぼくが悪いのに」
「………だって、トド松は女の子の友達も多いし、もしかしたら今の若者ってそういうのが普通なのかなって思って。じぇ、ジェネレーションギャップすかね?!」
もじもじとベットの上のタオルを弄るナス子はなんともいじらしく見える。
暫く会えていなかった事もプラスして、トド松の鼓動が脈打ちその仕草が表情だけでもキュンときてしまった。
精神的にも最近は落ち着かない事ばかりで、やっと本当に落ち着く事が出来る気までする。
「ナス子姉ってこんな可愛かったっけ?」
「はい━━━━━━━━━━?」
「いや、ぼくの知ってるナス子姉も可愛いけど、こういう外行きって言うか……働いてる姿とか制服とかもいつもと違うし、あ!お化粧もしてるんだよね。うーん、でもそれだけじゃなくって」
「何言ってんの? 目が腐った?」
「いや、腐ってないし! 確かに脳はもうナス子姉に支配されて腐りきってるけどさ! なんていうのかなぁ、えーっと……一つ一つが可愛いって言うか、愛しい」
「………………っ?!」
個室の中、ボンっと言う音でも鳴るかのようにナス子の顔が真っ赤に染まる。
タオルで顔を隠されてしまい、見ていたかった表情も見えなくなってしまった。
「あれぇ? 照れてる?」
「覗き込むな!!」
「いたぁ! お客さんに暴力はんたーい!」
「うっさいわー、馬鹿ッティ!!」
タオルで隠しても顔を覗き込もうとするトド松を、持っていたタオルを押し付け押し返す。
こちらだって急すぎる再会に心の準備なんて出来てもいないし、ましてや思いもよらぬ場所で会う事になろうとは思ってもいなかった。