第90章 【微エロ】【トド松ルート】トッティと合コン
「申し訳ありません、えっと━━━━━━━━━━松、野……さ」
「「あ」」
「松野さまぁ?!」
このデカい声、そして動揺からすぐに顔を合わせないでも誰かわかる。
まぁ、至近距離で接客をしにきたのだ、もう目前に来ている相手を二人は交互に目を合わせまたナス子に視線を戻る。
「…………うわぁ、接客時のナス子姉ってこんな猫撫で声なの?」
「まさに作ってるよね、逆にお客さんに引かれないのか心配な所だよ」
急な見知った二人の登場にナス子も固まるしかない。
しかしここは職場、他の誰が見ているかもわからないので、笑顔をひくつかせ、顔には青筋が見える。
トド松も、久しぶりに会えた恋人の顔を見て嬉しいハズが、怒りの表情が伺えると口だけ笑って緊張している。
「本日はご利用ありがとうございます、松野……様」
「ププっ、松野様だって」
「フフ、中々聞けない分気分はいいよねぇ」
「お、お前ら……あれだけ職場には来るなと言っていたのに」
トド松の伝票を握りしめて、ブルブルと手が震えているナス子。
ここは職人魂だと我慢してニコリと愛想笑いを返す。
「本日のご利用は松野トド松様ですね……VIPルームご希望と言う事なのでご案内させていただきます。ではコチラにどうぞー」
心の中で悪態をつき、チョロ松にもちゃんとこっそり舌打ちをする。
普段の態度と全く違う態度に、チョロ松は珍しいものが見れたとトド松に付き合った事に感謝しながらその後腹を抱えてこっそり爆笑するのであった。
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