第90章 【微エロ】【トド松ルート】トッティと合コン
トド松とチョロ松は今、普段着ない衣服を纏い普段行かない大型銭湯施設へと足を運んでいる。
「ほ、ホントに大丈夫かな? 無視とかされたらもう立ち直れなそう……」
「さすがに店に来て客相手にそんな扱いはしないでしょ、アイツも」
そう、現在二人はチョロ松の提案によりナス子の職場に来ている。
大型銭湯施設の一角にある癒し場所、受付の前に座り確実にナス子に会えるよう指名料も払い、少し料金は高かったが二人きりの個室を選択した。
受付の前のベンチで緊張した面持ちで膝の浴衣を握るトド松を横目にチョロ松はポンと背中を叩く。
「どうなるかはわかんないけど、ちゃんと話すべきでしょ二人で」
「そう、だけど……いつも店には絶対来るな! って念を押されてたし、ましてや兄さん達だけは特に連れてくるなって言われてたから」
トド松の発言にチョロ松の眉がピクリと動く。
「……へぇ~、アイツそんな事言ってたの、ふ~ん、へぇ」
これは確実に機嫌を悪くしたなとトド松は察するのだが、そんなものに構っている暇はなかった。
「チョロ松兄さんはどうするの? 他の誰かで違うコースでも受ける?」
「あぁ、僕はいいや。 別に家にいようがアイツのマンションに行こうがマッサージしてもらえるし、わざわざここで金払うのも勿体ないって言うのかなぁ」
「そう言いながらなんでさっきから若い女の子のディスプレイ写真見てんの? 下心がチラチラ見えるんだけど、イッタイねぇ~」
一緒について来てくれた兄のお陰か、少し元気を取り戻しているトド松は普通の口調でアヒル口の端を上げる。
「べ、別に若いおん、女の子に触ってもらおうとか思ってないし! ただ今日じゃなくてもナス子に言えばやってくれるし」
「人の彼女にあんま頼らないでもらいたいんだけどー」
「いいだろ、幼馴染なんだし!」
ギャアギャアと最終的に騒ぎだし、中から出てきたスタッフが慌てて二人の元へと向かう。