第90章 【微エロ】【トド松ルート】トッティと合コン
口元はニヤついたままで目線を横流しにするおそ松は何かを悪だくみしている時の目に似ている。
そんな目は、幼馴染であるナス子にとってはもう何度となく見てきた事で、気になるが嫌な予感が過っていくのに、隠されると見たいとか、途中で話をやっぱいい……などと止められてしまうと性格上気になってしまうのは仕方がない。
「一松、その写真出して」
「え……」
一松は必死に隠そうとしているので、自分的にはあまりよくない写真なのかもしれないとも思うのだが、それでも気になる思考は止められなかった。
手を前に出して一松に促すと、梃でも出さないとばかりにポケットから両手を出そうとはしない。
「出して」
「い、いや……その」
こっちもタダでは引かないと言う表情で一松に迫るナス子に汗を流しつつ目を合わせようとはしない四男一松。
いつものおそ松との攻防戦とは違い、彼は縮こまって硬くなり動こうとはせず言葉もたどたどしい為より怪しさが増す。
「一松、見せてやれよ。それがナス子の為でもあるんだからさぁ」
やれやれとおそ松が特に態度も変えず軽く口を開き弟に促す。
「私の為とか証拠とかさっきから何言ってるの?」
目的の発言が中々に吐き出されずナス子も寝起きともありイライラがまた出てきてしまい仏頂面だ。
一松が目を合わせず、しかもロクな会話にならない為、おそ松の方向を向き目的を探る事にする。
「でも、これ見たらナス子……驚くって言うかショックなんじゃ」
「でーもーさー、これが現実なんだから仕方なくね? どうせ隠してたっていつかは罰が当たるもんだろ? だったら俺らが兄として教えてやった方がぜーーーったいにいいって!」
「……………もう! いいから早く本題を言ってよぉおお」
気になりすぎてテーブルをバンバンと叩く。
さすがにその奇行に一松もビクつき一瞬考えて恐る恐るポケットから手を出していき、一枚の写真を震えた手で取り出した。