第90章 【微エロ】【トド松ルート】トッティと合コン
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少し時間は遡り、約同時刻の出来事。
場所はナス子のマンション。
松野家ブラザーズの長男、四男は畏まった形でナス子の家のコタツの前に座って待機中である。
「ふぁ~……だからさぁ、朝は起こさないでっていっつも言ってるでしょ? ったく毎度毎度言う事を聞かない駄目馴染み弟だな……ほら、珈琲!」
早朝からチャイム等も慣らさず、合鍵を使われ無理やり起されるナス子は不機嫌な顔、パジャマのままの姿で二人に仕方なく飲み物を用意してやる。
ブツブツ小言を言っても二人には何のダメージも与える事は出来ず、ただ普通にマグカップを受け取った。
「「あざーす」」
現在、長男おそ松、四男一松は二人で話し合いナス子の元に告げ口に来ている。
よくすれば二人が別れてくれるかもしれないと淡い期待を抱く。
しかしどこから切り出そうかと、実は常識的面を持ち合わせる一松は狼狽えて珈琲カップを握りしめた。
別れればいい、と言うのは願ってもない事だが、好きな人が悲しむ姿だけは見たくはないと思う。
だから言葉選びは慎重にいきたいし、出来れば上手いフォローなりしてやりたいとも思う。
「で? 今日は何? パチンコ? 競馬? いくら貸せって言いに来たの?」
「っはぁ~、スッキリ! やぁっぱ朝の珈琲は美味いねぇ、さすがナス子姉さんの淹れた珈琲! だははははは」
一松の葛藤、ナス子のジトリ目視線など気にする事なくおそ松は通常運転だ。
全く気を遣う事などせずいつものように幼馴染に振る舞う姿は、若干一松も尊敬してしまう。
「む……姉さんって言った? …………アンタが私を姉さん呼びするって事は、やっぱお金でしょ!! それとも何? 何か私に悪い事でもして謝りに来たとか……いや、悪い事はいつもしてる、か」
「いつもしてる訳じゃねぇし、それに俺今回は悪くねぇし!! 逆に感謝して欲しいくらいの事を教えてやりに来たんだけどぉ? あ、でもお金貸してくれるなら別にありがたーーーーく、受け取るよぉ」