第86章 【逆ハー卒業ルート:微エロ有り】プロポーズ大作戦
「━━━━━━━━━━え、これ」
見れば、自分の左手の薬指に銀色の松の形を施されたシルバーの細いリングがついている。
「……? ……っ?!」
「やっと気づいた? ゴリラやチンパンジーの方がまだ気づくの早かったかもね」
「仕方ないよ、だってナス子姉はカピバラの一種でもある訳だしね、困った残念姉さんだよホント」
唖然として自分の手の甲をマジマジと目の前に見て、指にはまっているリングを見てしまう。
サイズもピッタリでシンプルなデザイン。
「えーっと、誰が言う?」
「そういえば決めてなかったな、やっぱここは長男である俺が」
「いやいや、そこは愛の伝道師たるこの俺カラま」
「抜け駆けは許さねぇぞクソ次男! 全員で用意したんだからここは僕にだっていう権利あるし」
「それを言うなら俺にだって伝える権利はあるよねぇ? なんだかんだで貢献してまだ続けてもらえないかとまで言われたくらいだし……」
「ハイハーイ!! 僕が言おうかっ」
「待って待って、ここはやっぱりさぁ人心掌握術師であるこのトッティがいいと思うんだけどぉ」
なんだか揉め始める六人など今のナス子はお構いなしだ。
それよりもこの綺麗できっと普通では売っていないような形のリングから目が離せない。
「それね、オーダー……メ、メイ……なんだっけ?」
「オーダーメイドだ。言えないのなら黙って俺に任せろと言っているだろおそ松」
オーダーメイド……?
と、いう事はこのリングは目の前でわちゃわちゃと揉めている六人が用意したという事だ。
さっきチョロ松が何か言っていたがその時はリングに釘付けで言葉など耳に届いてはいなかった。
「ちなみにね……それ、一つじゃないから」
「え?」
そして六人が同じ動作で━━━━━━━