第86章 【逆ハー卒業ルート:微エロ有り】プロポーズ大作戦
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貸し切り風呂と言うのはそこまで広くなく、七人全員で入るには狭い。
順々にそれぞれ三~四人づつくらいに別れ色々な風呂を堪能した。
貸し切りサウナなんてのもあったり、岩盤浴もあったりと身体の疲れをとるには十分な程。
まぁ、致す事を致すワケではないが触ってはくる。
さすがに裸同士で入れば触りたくなるのはこの六人は共通の事のようで、弄り倒されたりとあって最終的には温泉制覇目前に逆上せさせられてしまい、結局途中で部屋に戻る事となった。
「フラフラする~……」
部屋の和室に寝転がり浴衣姿で仰向けに寝転がるナス子、逆上せている状態の為頭がボーっとして気だるい身体は動かない。
「なんだよ、バテるの早くない? もうちょっとで風呂制覇出来たのにさぁ」
「誰の所為だ……温泉ではしないって言ったのに……」
「だからシてないでしょ? ちょっと触っただけですよ俺らは」
「姉さんダイジョブ?」
寝転がる相手の周りに座り込む兄弟達もとい恋人達は逆上せてグッタリな様子のナス子を一応心配している。
原因はこの六人の所為なのだが。
「大丈夫じゃないでしょ、ほらナス子。水飲んで、冷えてるの持ってきたから」
「………ホントにそれは水ですかチョロ松さん」
「あのなぁ、僕は他の奴らと違って酒飲ませようとかしないから! 早く飲めって」
「う~……この世界の人間の渡してくる飲み物は信用してはならないと私の危機感がそう言っている」
そう、今まで散々騙されたりして酒やら怪しい薬やら飲まされたりもしてきていた為、簡単には受け取れないので一応確認をしなければいけない。
「はぁ、疑い深いなぁ。相手は僕だよ? お前にそんな事する訳ないでしょ」
「それもそうだ……」
そう脳内で理解は出来ても疑ってかかってしまうのはもうチョロ松が相手だとしても六つ子の一人。
チビっとだけ口に含み、それがちゃんと水である事を確認すると一気にそれを飲み干した。
「ぷはっ、ホントだ。ちゃんと水だ~ありがとうチョロ松」
「疑いすぎじゃない? さすがに弱ってる相手に酒とか飲ませないから! ていうか僕はそんな事しないって言ってるだろ?」
「仕方ないっすよ兄さん、昔からの腐れ縁もあるし易々信用するとイタイ目見るっていうのが身体に染みついてる訳だから」