第86章 【逆ハー卒業ルート:微エロ有り】プロポーズ大作戦
「…………そ、そう、だよ。だって、えっと」
「じゃあ、全部脱がせてよ」
上に跨るおそ松に言われ、目をパチクリとさせる。
脱がせろと言われるのは初めての事ではないも、自らやっていた事の途中を続けろと言う意思についつい挙動不審になってしまうのだが、求められた通りまずはおそ松のパジャマのボタンの途中を口を噤んだまま紅潮した顔で外していく。
下には何も着ておらず、生肌が見えるだけでもドキリとしてしまう。
「おそ松兄さん、それじゃ俺も脱がせてもらえないから退いてくれる」
「えー、折角ナス子から襲ってくれたんだよ?!俺もう我慢の限界なんだけどぉ!」
おそ松の上着だけのボタンを外し終えて、文句を言うおそ松に対しナス子は組み敷く相手の身体を押し返し起き上がろうとするが起き上がれない。
「長男の特権とでも言いたい訳? 俺だってもう半分脱がされてるしナス子にちゃんと責任とってもらいんだいんだけど……」
「お、おそ松……退いて、一松のも、ぬっ脱がす、から!」
「は~? いいじゃんこのまましようぜぇ、俺と!!」
「馬鹿言うな!!何で一松もいるのにアンタと二人だけでするとか言う選択肢になる訳、待っててくれたのは二人共おんなじなんだから……ふ、二人、と……」
顔の赤みは引かないまま、逆に体温が上がって行く。
言葉でちゃんと伝えようと思うのだがそれが中々に勇気がいるし緊張して最後の言葉まで紡げない。
「え、何? 二人となに?? 最後の方聞こえなかったんだけど!」
「いいからほら、退いて」
「ちぇー、俺だけで待ってれば良かったぁ!!」
口を尖らすおそ松は少し拗ねた顔をして上半身だけ露出させたまま起き上がると、ナス子も一緒に起き上がる。
「はい、いいよ。ナス子、脱がせて?」
「ああああの、えっと……失礼、致します」
「なんで敬語?」
緊張から無自覚にも敬語になり、少し声が上擦っているようにも感じる。
これからする事は初めてじゃないのに、やはり緊張しながら一松のボタンも外す。
「手が震えてるけど何で? そんなに緊張してるのナス子……、するのはもう何度もしてるでしょ……それとも、早くシたくて仕方ないとか?」
ニヤニヤ顔の一松の顔は更にドSちっくな顔に変わり、ナス子の心臓を煽る。