第86章 【逆ハー卒業ルート:微エロ有り】プロポーズ大作戦
「行ってきます、ミケ子」
みゃ~
最近は毎度の事、六つ子達は出勤前に誰もいない。
たまに松代がお見送りをしてくれて、それだけでも嬉しさが募るもやはり起きて恋人の姿がないと言うのは寂しかった。
ただ家に深夜に帰宅すれば誰かは必ず居てくれるという優しい環境には大変有難さと温かな感情は芽生えている。
今日はおそ松がグデっと仰向けに寝ていて、ブランケットをかけていただろう位置からかなり離れた所で寝ており寝相の悪さが目立った。
一緒に一松までも待っていてくれていたようで、一松は部屋の隅っこに丸くなって寝ている。
「はは、何で出勤前はいないのに帰りは待ってくれてるんだろうなぁ……やっぱ日中はやりたい事もいっぱいあるからなのかなぁ」
早々にご飯を済ませ風呂から出てまだ二人が眠っている居間に戻り、起こして二階に行こうとする。
ただ……最近は帰ってくると結局誰かと身体を重ねて愛を育んでおり、まだこの二人とだけは一週間以上も何もしていないなと思うとちょっとした欲と悪戯心が芽生えた。
「……ん」
寝ている一松に抱き付き勝手に唇を重ねる。
熟睡している一松は起きる気配はなく、キスで反応して無意識に自分の頭に手を置き暫くお互いの唇をくっつけていた。
「なんだこの可愛い生き物は……」
その一松からも離れ、今度はおそ松にも同じ事をする。
おそ松は寝相が悪い為、唇を重ねた途端に強く抱き枕のようにされてしまい拘束されてキスをされるがコチラも起きる気配はなく無自覚にもナス子を本能で求めているようだった。
「ナス子~……あぁ! そんなっ、激しいってぇ……むにゃ」
「………っ、~~~~っ、ぶふー!!」
なんて可愛い弟兼恋人達だろう。
最近ではアチラ側から欲求が我慢出来ず身体を求めてもらえる事も嬉しかったが、コチラが有利と言うのも悪くない気がする。
多少拗ねていた心さえ、吹っ飛ぶ程、二人が愛しく感じる。
「さすがに二人同時に触るって……難しい、かな」
寝こみを襲ってみようかな、なんて新たな悪だくみを考えてみるのだが、一松とおそ松には距離があり同時に襲うと言うのは不可能だ。