第86章 【逆ハー卒業ルート:微エロ有り】プロポーズ大作戦
銭湯から戻りお決まりのカード引きで寝る場所を決めておそ松と一松に今日は挟まれる。
けど喋る気にもなれずうつ伏せに枕に顔をつけて、腕枕をしてくれようとするおそ松や一松に対してもキッパリと断ってしまった。
━━━━━━━━━━甘えたい。
それは思っているのに、何故素直になれないのかと自己嫌悪にまで走る。
我ながら本当に面倒な性格だと思う。
程なくして左右から、周りから寝息といびきが聞こえてやっと枕から顔を放して隣に眠るおそ松や一松の顔を見ると、二人共自分の方向に身体を向けて寝ていた。
「………言える訳ないじゃん、寂しいとか、甘えたい、シたい、とか」
だって私ナス子だよ?
ナス子ってそんな事言わないでしょぉ、なんて、普段のおそ松の言葉が心の中に乗り移った。
これくらいなら大丈夫かなと思い、おそ松の手と一松の手と右左で繋いで天井を見る。
温かく、大好きな手だ。
二人の手を自分の頬にくっつけてみたりして、寝ている事をいい事に頬ずりしたりしてみる。
もっと欲しい。
強欲な自分は、沢山六つ子に教育されてしまった身体が落ち着かない。
それぞれの唇に指を当てて自分の唇にそれをあててみる。
物足りなさも残るが自分に今出来る事と言えばこのくらいだった。
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