第86章 【逆ハー卒業ルート:微エロ有り】プロポーズ大作戦
残された部屋に残る五人はなんだか脱力したかのように身体の力を抜き息を吐く。
「だー、もう秘密っての面倒臭ぇ! 俺そういうの苦手だったわぁ、喋っちゃいたい!」
「なんなの、もしかしてあの事バレそうになってたの?」
脱力したおそ松にトド松が呆れた目線を向け、同じくチョロ松も同じ動作をとった。
「バレるってか、明らかにあれは拗ねてるよね。でもクソ松が危なかった」
「おそ松程ではないが、俺も秘密、と言うか隠し事をするのはどうも性に合わなくてな……つい」
一松が今すぐこの世から消してやろうかと思うくらいの目線でカラ松を見ながらカラ松はその視線にビビり縮こまる。
若干涙目だ。
「はぁ、あのさぁ。最初にこれ秘密にしようって言ったのはお前だからな馬鹿長男」
「だーってぇ、その方がナス子も嬉しいだろうと思うじゃん? まさか俺らが出勤前にいないだけであんなに拗ねるとは思わなかったけど……いや、でもあれだな、ああやって拗ねてる所は」
「「「「「可愛いよなぁ(ねぇ)」」」」」
そう、特にこの五人、と言うか十四松も含め、浮気などしていないしたまに他の女性に魅力は感じるしヤりたいとかクソな事は思うにしてもナス子以外の人間と付き合いたいとか結婚したいとかは思っていない。
ならば何故何か秘密事をするのかと言うと……
「そういえばトド松、あれちゃんと測れたのか?」
「あぁ、それならバッチリ! ナス子姉って寝起き悪いから寝てる間に楽勝だよ♪」
おそ松に聞かれたトド松が自信満々のドヤ顔で兄達にリングサインを送る。
「じゃあもう後は軍資金とモノの用意するだけって事だね」
「十四松は今日は残業までしてるんだから頑張ってるなぁ~」
会話の通り、恋人六人は現在短期で実は働いており、ナス子のいない隙に秘密でお金を稼いでいた。
「まぁ、すぐに稼げるって言えば体力仕事なものも多いし十四松が一番貢献してくれてるよね」
「誰かさん達と違って一度もサボってないしね~」
今日もお勤めを果たしてきた三男、末弟と本日サボった三人に嫌味たらしく言ってのける。
トド松もたまに用事があると言ってサボる事もあるのだが、要領がよく抜け出すのもサボるのも上手い。
さすがに他の兄弟に文句も言われる事はあるが、この三人のように堂々とサボる事はない。